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【レビュー】おもいでエマノンを読んだら、理系育ちの私には深く刺さった

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私は本作を読んで、深い感銘を受けました。

私もこんな人間になりたいと・・・!

 レビューは完全にネタバレしないと書けないので、ネタバレOKな方だけ下記をお読みくださいッ。

あらすじ

 ストーリーは、主人公である男性(「僕」)の主観で進みます。とある旅の最中で出会った、どこか陰のある女の子、エマノン。自分より年下にしか見えないのに、人生を悟ったような、それでいてそれが不自然に見えない佇まいです。

主人公の僕は、陰のある彼女に惹かれますが、彼女には途方もない秘密が隠されていたのです・・!

このマンガをおすすめの人

・忘れられない人がいる人

・途方もないマンガを読みたい人

レビュー

 繰り返しですが、ここから下はネタバレありきのレビューですよー!(とはいえ、Amazonのあらすじで既にネタバレしてるんですけどもね。)

このヒロインのエマノンちゃん、本人の身体的には至って普通の女の子。

決して悪魔的な生まれでも超能力があるわけでもありません。カリスマ的な魅力があるわけでも、王家の血統を持つ庶民ぶった子、とかでもなく、排他的な流星街で生まれたわけでもありません。お父さんがカリスマ的な某ハンターなわけでもなく、地球外から飛来した宇宙人でもありません。

 え、もういい?

 というわけで正解は、エマノンちゃんは「地球に生命が発生してから今までの全ての記憶を有している」途方もない女の子ということでした〜!

 突然の自分語りで恐縮ですが、私自身は天文学・地球環境学の分野に進学するほどの興味がありまして、勉強する単位として「◯億年」「◯光年」「◯天文単位」あたりが大好物です。

※読まなくても問題ない、参考情報を下記にお知らせしします。

 1光年・・・光が、1年かけて進む距離(9兆4600億km)

 1天文単位・・・陽から地球までの距離を1天文単位(約1億5000万km)

 話はもどりますが、つまりはエマノンちゃんは肉体的には20歳前後ですが、精神的には35〜40億年前後と推定されます。

 これってやばすぎじゃないですか?!!

 この正体を知った私が思う、ヤバいと感じた点を2つほど聞いてください。

精神的な時の流れが、私達(人間)と大きく異なるとしか思えない

 赤ちゃんの1日は長いけど、年齢を重ねる毎に1日が一瞬で過ぎていくじゃないですか。

てことは、エマノンちゃんにとって1年は1秒くらいの感覚でサクッと流れていると思うんですよね。

 だって40億年ですよ?!

 私達人間が生まれて、多く見積もって500万年。

 40億年生きている中での、最後の500万年の中のとある日が、おもいでエマノンなわけですよ。

 何億年も生きたことがない皆様のために、ちょっと分かりやすくしてみますね。(何様)

 40億歳を、まずは40歳だと仮定してみますと!

 4,000,000,000(40億):5,000,000(500万)に対して、

 同じ比率だと、40:0.05となります。

 1年間の0.05ってどれくらいかといいますと、18日間(=365日×0.05)です。

 18日間?!3週間弱!!

 要約しますと、形態を変えながら40歳まで生きてきた⇒3週間前に人間になった⇒その中のとある期間(割合的に、何分もしくは何秒か程度)が主人公と出会った時間ってわけです。(本当に要約できているのか、これ)

 てことを考えると、「僕」にとってはミステリアスで魅惑的な出会いで生涯忘れえぬほどの思い出となったわけですが、これ、エマノンちゃんからしたらマジでなんてことない1日だったんじゃ・・ていう・・・

 まぁ、「僕」から見て、ロマンチックな思い出深い出逢いとなったようで、良かったです!

 永遠の謎:エマノンちゃんはどうやって人間まで生きてきたのか

 私自身は、おもいでエマノンしか読んでいないので、どこかで種明かしされていたならごめんさい、なんですけどね。

 そもそも、きっとこんな地球の歴史的なことをメインに想像してほしくて描かれたマンガじゃないんだろうなぁ〜とは思うんですけど、地球年齢=ほぼ自分の年齢、とか羨ましすぎてね!ついつい思いを馳せちゃったわけで。

 さて本題ですが、先述の通り、エマノンちゃんは「地球に生命が発生してから今までの全ての記憶を有している」存在です。

 生まれた時は何らかの有機物であり、サイズ的にも、おそらく目に見えない細胞レベルの存在であったと推測されます。

 人間になってからは、常に女性として生まれることで自分自身が妊娠し子どもが生まれるとその子にエマノンちゃんとしての意識が移り次の世代を生きていく・・・という流れです。

 ※どうやってその意識を乗り換えているのかとかその辺はまぁマンガなんで・・・そういうもんだ、という感じで割り切っていくことにしましょう。物語の骨幹でしょうしね。

 疑問点はこの、【有機物⇒???⇒人間】、の「???」の部分ですわ。

地球っていうのは、46億年程度の歴史がありまして、その中で最近の1億年だけでも、白亜紀のような恐竜が活躍した時代があり、彗星が飛び込んできて恐竜が全滅(諸説あり)したり、地球上が凍ってしまう時期があったりしたわけです。

 確かに、地球という大きな枠組みの中で、生命はどうにかこうにか命を繋いできたからこそ私達が今こうして人間として生きていられるわけです。(話が大きくなってきた)

 マンガの中で、エマノンちゃんは「長生きする種族を選んでここ(人間)まで来た」(うろ覚え)といっているので、白亜紀のような恐竜全盛期はきっと恐竜ではなく、その辺の小柄な存在だったのではないかと思います。

 しかも、彗星が飛んでくるのとちょうど真逆にいられるような要領の良さや運の良さも併せ持った感じで。

 とまぁ、結局のところ小見出しタイトル「どうやって人間まで生きてきたのか」という点については、あくまでも個人的な想像でしかないしその想像がやたら楽しいってことで、特にオチはなしです!すみません!

まとめ

 結論としましては、本マンガに出会うことで私は「エマノンちゃんくらい長く生きてみたい」という無駄に壮大で、かつ、叶わない夢を持ってしまう羽目になりました。ちなみに今年44歳になりましたけど何か?

 地球自体が生き延びられるかどうか、みたいな壮大なビッグイベントに出会えるのも40億年という生き方をしてこれたからこそ、っていうのがとにかく羨ましい。

 皆さん知ってますか。

 ハワイって日本に近づいているんですよ。

 あと、銀河鉄道999で有名な銀河系に一番近い隣の銀河「アンドロメダ銀河」と銀河系ってそのうち衝突するんですよ。

 そういうビッグイベントをこの目で見たくないですか。

 まぁハワイが日本にひっつくのは8,000万年後って話だし、銀河が衝突する話も20億年後〜40億年後の話だからマジでこの目で見れない。悲しい。

 だけど今日をくじけず生きていこう。そしてまた新しいマンガに出会おう。

 私にできることはそのくらいですわ。

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