今日は、Amazonの電子書籍で無料で読める療育マンガ、エスプレッソ・コーラをご紹介します!(※下部のリンク内で表紙が出なかったので、画像だけ貼り付けました。)
このマンガは、障害児を持つ保護者だけでなく、社会との関わりがある大人たち(ほぼ全員じゃん!)にもぜひ読んでいただきたいマンガです。(連載中。2024年11月現在で77巻。)
あらすじ
障害児と触れ合いたい、というふわっとした理由で療育施設に就職した主人公の山原先生。そんな彼をサポートする優秀で美人で非の打ち所がない上司の高野先生。
「困っている親子を支援したい」という理念のもと、日々、障害のある子どもたちやその保護者へ寄り添っていきます。
このマンガをおすすめな人
・障害児との向き合い方・サポートする方法の全般を学びたい人
・障害児とひとくくりに言っても、どんな障害が障害となるのかを知りたい人
・偏見が強い世界で、困っている人にどう寄り添いどう乗り越えていくのかを学びたい人
・とにかくクセが強く人間性を疑うような人間に、どう交渉していくかを学びたい人
レビュー
※はじめに・・・本マンガは大変素晴らしいマンガであり、私はそれについてこれからレビューさせていただくのですが、テーマ自体が大変デリケートであるとも思っています。そのため、下記について不快な表現等がないように重々配慮しておりますが、万が一不適切な表現等ありましたらお手数ですがお問い合わせフォームからお知らせください。
では本題です!
このマンガは、実際に療育保育士であった、ゆり子作者先生が描いたマンガです。なんと今はAmazon kindle(電子書籍)で週一で新刊が出ます!私の感覚では土曜日朝にはアップされていまして、いつもドキドキしながら新刊を楽しみに読んでいます。
というわけで、このマンガのトピックは下記のとおりです!
障害ってなんだろう
障害児といっても、自閉症、ダウン症、アンジェルマン症候群・・等々、様々な障害を持つ子どもたちが療育施設へ通ってきます。新人の山原先生が教わる形で、私のように障害児に詳しくない読者へも「どういう症状があって」「どう支援していくのか」をわかりやすく教えてくれます。
だがしかし、その名称がわかったからといって他の要素・要因も入ることも多いとのことで、全員が全員同じ症状だったり対応だったりするわけではない、という障害の奥の深さ・難しさを目の当たりにもしました。まぁそんな分かりやすい世界なわけないよね・・・と本マンガを通して痛感しました。
悲観する保護者たちに寄り添う、療育の先生方の姿
とにかく、障害に縁のある大人や子どもがいっぱい出てきます!子の障害を受容できないママやパパ・好き勝手言ってくる偏見のある大人たち・障害児がいる兄弟たち・・・中々に心をえぐられる展開がめっちゃ出てきます。
しかしながら、障害児をお持ちの保護者だって健常児が来てくれると思って我が子を生み育ててきたのです。「我が子とともに成長していこう」と思っているところに、どうも育てにくいな・・と少しずつ違和感を感じたり、反対に見ないふりをしたりして日々を過ごしていくのです。
そして毎日毎日子どもと接しながら感じることを、ママにしてもパパにしても意見が統一しているとは限りません。そういった心理描写が胸に刺さりますし、そんな保護者たちに療育の先生たちがいかに寄り添ってくれるのかは見ごたえがあります。
真剣すぎて怒られる登場人物、多数
ガンガンに心をえぐってくるストーリー展開が多いし、主人公が凹むこともよくあるマンガです。保護者はかなり深刻なことが多いですが、療育現場の先生たちはあれ?なんだかそうでもありません。いやしかしそれはストーリーの一部なのかも・・?
「保護者のしんどい・辛い・苦しい・逃げたいというような思い」と、「子どもたちのうまくやりたい・できない・恥ずかしい・逃げたいというような思い」に対して、主人公の山原先生と高野先生はいつも真剣です。読んでて泣けてくることもあります。
だけど、先生たちだけのシーン・プライベートのシーンでは、ちょっとダメなところも描写されていて親近感が出てクスッと笑える展開もあります。さらに、他の登場人物たちもキャラがあまりに強く山原先生と人間関係を作っていく様子も意外性があったりして面白いです。こういうシーンが多数盛り込まれているので、軽い気持ちで読み始めても大丈夫です、きっと!
全編カラーで読みやすいっ
全編完全カラーです。主要キャラクターたちには基本的に同じ色を用いているので、途中でわかりにくくなっても、前のページに戻れば大丈夫!わからないまま話が終わるなんてことはありませんので、ぜひ一度お手にとって読んでみてもらいたいです。
まとめ
ここまで他人に寄り添える人がいるのか・・・と感動もしたし、自分自身の至らなさにも気が付くことができたマンガでした。
マンガだからこその寄り添い方・解決方法やストーリがあるように見えるかもしれません。がっ!いやいや!そこは重要な点じゃないんですよ。
理不尽なことが多すぎるし、子供だからって大人に守ってもらえるとは限らない上にトラウマを与えてしまうこともあるし、言いたいことも言えないこんな世の中です、ポイズン。だけど、暗闇の中を涙を流し歯を食いしばって見えないゴールをひたすらに探してしまうような状況でも、生きながらえていれば手を差し伸べてくれる人はいるのです。
そういうことにも気が付かせてくれるマンガです。これは奥が深い!!
心の限界を超えてまで子どもと向き合おうとがんばる人にはできるだけ寄り添いたいし、表面的なことしか見えてない人はとことんまで陥れたいし・・ そういうタイプの方にはオススメのマンガです。
最後になりましたが、70巻オーバーと聞いても諦めないで欲しいです!1巻あたり大体80ページ以内なので、すぐ読めます!ただし、続きが気になってしまうタイプのマンガですのでそれなりにお時間ある時に読み始めることをおすすめします!しかも無料!